校門に近付くと、学校への訪問客と察して「今日は」と笑顔と共に明るい挨拶を受けて、あわてて「今日は」と
挨拶をかえした。校門を入り事務室は何処かなとおもい、1階の奥に進み生徒さんに尋ねて教えてもらい、
「来客用のスリッパは何処にありますか」と聞くと、それでは外から1階に下った玄関に有りますと、2階から
1階まで誘導してくれました。その間にすれ違う生徒さんは、みな笑顔で目を合わせ 「今日は」 ト
誰もが同じように挨拶をしてくれる、こんどはこちらから先に 「今日は」 と言ってみたら同じように「今日は」ト
笑顔と挨拶が返ってきた
非常な驚きでした 挨拶の品質が高等なのです。 自然体なのです。気持ちが良いのです。身に付いてるのです。
けっして強制されてしている行動ではなく、自分自身のものになり、学校全体の日常で当たり前の事なのです。
これぞ躾 驚愕 今時とか昔はとかの時代に関わらず、ここまで出来ている組織は見たことが有りませんでした。
学校訪問の目的は求人で伺いました。
新卒求人は中卒、高卒を30年以上前から欠かさず継続し、現在は大卒がほとんどで、短大・専門性もいます。
最近求人をしていて疑問に感じる事があり、それは奨学金をかりて大学に行き、卒業後にその借金を永年返済
をしてゆく人が多く見受けられる事です。
またアルバイトを沢山行い、大学での勉学がおろそかになる。大学で経営・経済を学びながら簿記の資格も
取らない、取れていない等々、学校の指導不足か、本人の意識が希薄なのか定かではありませんが。
大学に行く4年間は知識の蓄積ではなく、奨学金を借りて、安易なアルバイトに専念する。学ぶ事ではなく
アルバイトと云う仕事の質・量・範囲の限られた中に身を置き、4年間過ごすことにより安易に仕事を捉え
仕事とはこんなモノという間違った感覚が植え付かっている人も、応募者の中で多く見受けるのです。
日本国も、企業も、家庭も、個人も健全財政なのはごくわずかです。特に日本は世界一の借金大国です。
国民一人1千万の借金が有る事に成ります、想像を絶する規模です。
その借金はこれからの若人の肩に掛っていく訳で、返済できる訳がない、余程のリーダーが出ない限り無理です。
企業の7割が赤字です、家庭の経済力も困窮しています、個人の遣り繰りも同じで自転車操業の感が有ります。
しかしその現状が貧しい事で、改善しないとならない、どうすれば良いかとの策を持たない、気付かない事が
大問題です。その実態をきちんと大人も子供も理解する事が肝要で、理解が出来れば対策が出来ます。
高校生が現状を理解し、自分の生き方はこうすると、覚悟を決めて高校卒業で働く、稼ぐ、成功する
目標を持って社会に出てくる。そんな人を育てたいとの思いが込み上げての行動でした。
進路指導の先生との面談で短時間でしたが、双方の想いが同じで間違いない事が確信できました。
私も都立高校出身です。それも芝商はお前の学力では危険だと言われ、一番程度の低い赤坂商業に入りました。
親が月謝が安くて助かると喜んだ記憶が、初めての親孝行だったと今でも思っています。
親は子供が学んで一人で稼いで食べられる事を何より望んでいる筈です、そんな昔の自分と想いの重なる
生徒さんを採用出来れば、また新しい道が開ける予感がします。
貧乏して育ち、お店も両親が二人で創業しましたが、戦後間もないことで悪戦苦闘をしていました。
子供の時からそれを見ていますので、長女の自分が何とかしなければと、銀行に就職後20歳から仕事を
手伝って早や52年が経過しました。皆さんのご支援と協力のお蔭様でとても良い会社に育ちました。
絶対赤字の経営はしない、景気に左右されない、人に迷惑を掛けないこの親の教えを守り発展させて
現在に至っています。
今回の学校訪問は昔のセーラ―服を着た、高校生の自分に巡り合ったような、うれしい出来事でした。