日経新聞の記時でアーチストたちの「 終活 」 芸術のしまい方という記事が目に留まった。
芸術家は自分の作品をどの様に始末をするか、美術館での収蔵にも財源と収納庫の不足の実情がある。
物を残すという事は自分の活動の痕跡を如何に残すかという考え方で変わるのではないかとも表現され
美術版終活をアーテストたちは考えながら制作をしている。
自分の作品は、その時々の技術で成立する、よって完成時のまま機能する期間は少ない。
技術のはやりすたりの影響を受けるからとの解説もあった。
芸術に大した知識も興味も関心もない身であっても、長年の人生の中でいくつかの芸術作品を所有する事になる。
私の父親も職人上がりで芸術作品に縁がなかったのに、数枚の日本画・洋画・掛け軸が保管されていた。
倉庫整理の際、置き場所を使い邪魔なので、どうするかという事になり、私が処分を決断するしか方法がなく
決断した、ネットで古道具屋さんを探し、来てもらい見てもらった。
予想通り価値のある作品ではなく、業者の方も困っていたが結局2万円を代金として支払ってくれた。
凄く良心的な若い美術商だったので、次回の時にまたお願しようと名刺を大事に保管してある。
それから3年程経過して、今度は私の所有している作品をぼちぼち整理しないとならない状況になった。
そのきっかけは会社OBの大事な方が亡くなり弔問に伺ったさい、その方のお父さんが画家で以前私にも1枚
下さり、大きな作品は会議室に飾ってくださいと言われお預かりしたものがありました。
奥様にお預かりしていた絵画をお返ししたいと言ったら、それはもう差し上げますので、お邪魔でなければ
持っていてくださいと言われました。
本音はお返ししたいのですが、そうとも言えずに今保管状態ですが、私はその作品の作者も間接的に
承知しているが、私亡き後は曰く因縁を承知していないんで次世代の人には始末されるのは明らかなのです。
こちらのお宅には作品が多く有り保管場所を使っているので、始末は大変ご苦労だなと思います。
他にの娘婿の親が公務員をしていて洋画を書き、これは年鑑に載っている位なので、若い頃は個展をしたり
発表の場を持っていたので、私もお付き合いで購入していました。
その人もすでに90歳を超え、老化も進んでいるようで、古い家には作品が沢山あると思われる。
これも時間の問題で作品の始末に子供達は苦労をするだろうなと思っています。
作者と購入者が作品を大切に思い、市場に流通して、鑑賞されて、人々の心を豊かにするのですが
やはり普通の一般的作品では携わった人の寿命と同様に寿命があり、終活せねばならない物なのでしょう。
芸術作品が特別の優秀作品でなければ、芸術家の寿命が尽きっると共に、悲しいかな消え去ってしまう様です。