朝7時10分、戸越公園での体操の岐路途中で見受けた前を歩く老女の足取りがおぼつかない。
曲がった腰でリュックを背負い杖を付いて、補助具を付けた足で3歩出ると止まる、10秒ぐらい間を取ってまた歩き始める。しばらく後を付いて行き傍によって「何かお手伝いしましょうか」と聞くとこっくりと首を縦にふるので右手で杖をついているから、左腕を介助して足が一歩一歩と出るので、「いちにっさん」と声をかけ少しずつ進んだが、聞けば戸越3丁目交差点を渡るという。
信号切替変え時間で2回分でも渡り切れない速度で、これでは無理だと判断し
老女をマンションの花壇の隅に腰かけてもらい、「手伝ってくれる人を呼んでくるからちょっと待っててね」と伝えて交差点にある交番に駆け込んだ。
若いお巡りさんが対応してくれた。一人しかいないので、机上の事務用品から
パソコンまで格納し、鍵をかけて、ドアにはパトロール中のカードを掛けて何と時間のかかる事、ようやく交差点に戻り老女の傍に戻った。
お巡りさんが行く先の住所を聞いても2か所地名は言うが地番が解らない状態。
私は早く戻り汗を流し、食事、身支度をして会社に出るのに時間が無いので
「後は宜しくお願いします」と、お巡りさんに介助を託して急いで会社に戻った。
出社してからも、あと何年かして年をとり弱ると、自分もあの様に体が不自由になり歩けなくなるのだと考えていたら一日中気分が悪くなってしまった。
歩行困難な高齢者に遭遇 其の2 8月6日
成人病検査の結果を聞いて薬を頂くために有明の癌研に、朝7時に駅に向かう途中。今度は男性の老人が座り込んでいた、周囲には同行の仲間と思われる老人2名とお巡りさんが二人いた。
若いお巡りさんはその老人の両腕を引っ張って起こし上げようとしていた。
それでは起こせない、後ろに回って両腕脇を支えないと起こせないのにと思う。
下手だなと思うが急いでいるし、大勢いるので大丈夫だろうと、今日は気軽にやり過ごした。
なんで連日このような光景に出くわすのか、と思うとやはり老人が多く、また家の中にこもらず動き回る老人が多くなっているのではと感じた。
前日の老女がどうしたか気がかりで7日の同じ時間に交番に立ち寄りお巡りさんに問うたら、「大きな事件でなければ引継ぎがされないのでどうなったか解りません」との答えに対して、「そうですか無事に目的地に行けてればよいのですが」と云ったら優しそうな笑顔で会釈をかえしてくれたのが、せめてもの救いだった。
高齢者が増えると日常茶飯事でこんな現象が起きて、自分がその渦中の人にならないように、頭と体の健康増進の必要性を更に感じた2日連続の出会いだった。
友人と話すとき、私があの年寄りがという表現をすると必ず、自分の方が年上だわよと笑われる常です。
死ぬ迄ぼけずにとは思いますが、97才まで生きると心に決めていはいますが、何時何が起きるか分からないカウントダウンが始まっているような気がしている。