青山ポーラビルで2020.9.26~10.4に開催された卒業制作展の趣旨は、
女子美術大学付属高等学校・作品展 「私の船出」~卒業出来ない作品たち~、
毎年高校3年生は東京都美術館で展示することを前提に卒業制作に取り組んだが、今年はコロナ禍で展示会が中止になった。
生徒は卒業して新しい進路に進んだが、1年掛けて製作した集大成の作品たちは日の目を見ずに自宅にあった。
その気持ちはうっぷんで爆発した。
生徒が立ち上がった、何とか展示会を企画して、沢山の人に観てもらう事を願い、
その熱意が人を動かし、企業を動かし、実行委員長はじめ生徒の熱きエネルギーで展示会が開催された。
孫娘も当事者で卒業式もなく入学式もなく、大きな作品が部屋に置いてあり何とか発表する機会が有れば良いと思っていたところ、孫娘から案内状を貰った。
「おばーちゃん見に来てくれる?」と言われ「もちろんだよ、行くよ」と勇んで会場に行くと、
なんという事だ!!入口から作品たちのエネルギーが飛び出してくる。
これが高校3年生の作品か、キャンバスに油絵だけではない、布、紙、アクリル、パネルにアクリルガッシュ、私が知る由もない素材、表現、心の有様を作品に表現している。
個性が炸裂している。
卒業生は200人ほどなのかその中の67人が作品を出していた。
これで作品たちは卒業できた、生徒は新しい進路に舵を切る事が出来た。
今回の出来事で、
発表できない怒りが、実現するための方法論を考え、人の心を動かし多くの賛同者を集め実行した。
この行動力は学業で美術を取得した以外に、社会で生き方処世術も学習したであろう。
「良かったね、偉かったね、頑張ったね」本人達だけでなく、どれだけ多くの人達に感動を与えたか。
その作品と行動に万歳~万歳~万歳、ありがとうと感動で鬼の目にも涙がでた。
友人に話をしたら、会場に足を運んでくれた。
「涙は出なかったけど凄い作品が多かった」と喜んでくれた。
10月5日作品を引き取ってきて、こんな大きな作品をどこに置くのかと思っていたら、
67点ある作品のうち、5点だけギャラリーで販売する候補に選ばれ、孫娘の作品もその5点に入った。
これが実現すればすごい事だ。プロみたい。
こんな驚きと感動の出来事でした。
孫曰く「実行委員長の生徒の思考、行動、迫力はコバヤシのおばーちゃんと共通点が有ると感じた」と、
未来は事業家になるかな?
芸術家でも真理を掴み交渉力があるほうが何かと役立つのではないかと思う。
生徒が頑張っているからと、差し入れに大学芋を沢山持参すると、実行委員長がお礼を言いに来てくれた。
その大学芋がまた感動の物語へ、次回に続く。