30年前、東京都主催の女性経営者向けのセミナーでの出会いの20人ほどが、現在まで続いて残ったのは我々3人だけです。
一人はシステム開発と介護施設を3か所運営している75歳、一人は健康品を全国展開して、今度は海外進出も開始した75歳
一人は私でインテリアの流通業を東京神奈川で展開して60年、3年前から実務は卒業したが、まだまだやることが多い82歳
2人はあと5年で80歳まで現役で仕事をすると、張り切っている驚きの能力と、やる気のエネルギーを持ち合わせている.
元気な3婆なのですが、さすがに歩く後ろ姿に老いを感じるようになりました。
下田の海辺を歩き、波に足を入れ、ざぶん~と押し寄せる波音と潮風がを心地よく、遠く暑い中下田まで来た甲斐が
有ったねと、人も少なく夕方の海岸は心を洗ってくれるようだった。
食事前に温泉に入り、おいしく食事を楽しみ、お酒が少し入って私は眠くて布団の中にお先にと横たわる。
カラオケ会場は閉まっていたので、二人はお風呂に入り戻ってきた。
そこに着信があり何か深刻な様子だと聞いていたら、介護担当の責任者が大腿骨骨折で緊急で運ばれたとのことで
翌日からの勤務体制の変更を指示してようやく落ち着いた。
事業はいつ何が起きるか解らない。その時の対応力が会社の厚みになるなと、人事ではない胸の痛いことでした。
寒いくらいの冷房の中、熟睡して5時に起床、ベランダに出てリグライニングシートに横になり、
東京から遠く離れた空を見上げ、下田岬の波音と潮風と涼風を存分に1時間も味わった。
二人はまだ爆睡していたが6時になり声をかけて、お風呂に行こうと洞窟風呂に向かった。
食事はバイキングで1時間ほどゆっくり味わい、11時のチェックアウト迄おしゃべりタイム。
タクシーを呼んで下田海中水族館に向かう。せっかく来たのだからと好奇心の向くまま動く若さはすごい。
ペンギンの行進、アザラシの水中ショー、イルカのジャンプ、暑いさなか歓声を上げて、童心にかえり
80歳前後の老人とは言えない行動は、一人ではない3人での道ずれがなせる業、私一人ではとても無理。
水族館のイベントを十二分に楽しみ、それでは帰ろうかと云う事になりタクシーを呼んで下田駅に向かう。
タクシーの運転手さんに駅近のおいしいお寿司やさに連れてってとリクエスト、アイヨ!と店の前に来ると
定休日、残念といいながら、駅中の食堂で海鮮丼と金目潮汁で昼食をすませ、踊り子号に乗り込む。
ラッキーなことに列車はサフィール踊り子という新車両で1列3席なのでゆったり、天井からも明かりがはいり
とても快適な車両で快適な岐路となった、一人は熱海から名古屋帰宅、私は品川、一人は千葉へと現実の戻る。
仕事では頭脳明晰で先頭をきり会社を牽引しているが、ひとたび心が解放された旅先での行動は、
あれ?あれ?あれ?どこに置いたかしらと、何をするのも探し物をしていた。
互いに何も言わないで見ていたが、翌日の別れ際に何をするにも探す時間が沢山かかりましたねと
自分が一番若いと胸を張る人からの指摘をされた。
私はただ一回部屋の鍵を鞄に入れてしまって探しただけでしたが、同じ症状と認定されてまった。
激務終了まであと5年とのラスロランと決めて行動している友人二人は、規模も内容も自分で大きく育てた
企業。継承実行が残る一番の苦しい使命と切実に思うのです。
私はすでにその間の、もんもんとした期間は過ぎて気持ちが楽になっている。
5年先行の82歳引退目標なので、時々悩みの聞き役で気持ちのはけ口になれればよいかなと思う、極暑の3人旅でした。