8月21日清澄白河の地下鉄を出て、深川江戸資料館を探し歩いていた時です。
駅から徒歩3分近いし案内板もあり、直ぐに解るだろうと思いつつ、
見慣れない街角をきょろきょろ見回しながら歩いていた。
アツ つまずいた、転んだ、両膝がついた、両手を出した、辛うじてあごは地面につかなかった。
スローモーションで転んでしまい、右手に持っていた布製の大きなカバンが顔の前にある。
どうしよう、体制的に起き上がりにくいが、手も足も異常はなさそうだ。でも起き上がれない。
見事に地面にはいつくばっていたが、近くを歩く人も無く、助け起こしてくれる人も居ない。
そこでゆっくりと、逆モーションで顎を上げ、手を片方ずつ地面から離し、膝は立ちずらいが
起き上がる事が出来た。着物は破れてはいない。手も血が出ていない、大丈夫と思いながら
歩いてみた。大丈夫だなんでもない。アあ~良かった、怪我をしていないと一安心。
普通なら膝か手首かの骨が折れていても不思議でない様な状況だった。
転んだ時の体制を思い出すと地面で、ヨガの猫のポーズをしていた格好です、老齢の猫の様でしたが。
この3ヶ月ヨガの個人レッスンを毎週受けていたので、無傷なのは日頃の鍛錬が功を奏したのかと、
一人で苦笑いをしている余裕も有った。
この度は年2回行われる新内の発表会当日。
何時もの内幸町ホールの予約が取れずに会場が変更になった。
馴れない土地で、浴衣を着て草履をはいて、大きな荷物を持って、回りをキョロキョロしてい
足元を見るのが疎かになっていたところ、僅かな勾配がついていたところで、突然足がもつれ、
転倒したという顛末で、自分には転倒などあり得ないと思っていたのに愕然とした。
私も元気だが80歳には間違いない、自信過剰にならないように気を付けろという神様からの
黄色信号と理解して、自重するようにしたいと思いました。
ちなみに新内を人間国宝の師匠に師事して20年、一度の欠席も無く年2回の発表会に出演して、
当時は若手だったのが、今は最高齢の部類に入っている。
何時も応援に来てくれる観客は来ていない。皆さん自分の病気、けが、家族の介護の事情を
抱えている事があり、そんな訳で私にとっては初めての無観客での舞台でした。
それが理由ではないだろうが、プレッシャーもなく、気楽で今迄ない程、上手に謡えた。
今度は手引きのキャリーケースを購入して、杖代わりに押して歩こうか、
そうではなくてぐいぐい引っ張つて歩くようかもしれない。