数年前歯が全部抜けて、背中を丸めて、足を引きずりながら歩く老人が太極拳のグループにいた。
歳を聴いたらなんと60過ぎたばかり、年齢より生気のない老人だった。
その人が太極拳と出逢い、毎朝6時から7時まで参加をし、週1回は教室に通い合宿、研修会、資格試験に挑戦し、いつの間にか元気になり世話役をしてくれるほどになっていた。仲間のおばー様たちに、歯を入れろ、姿勢を正せと叱咤激励を受けて元気になった。一時はパートでおつとめも出来ていた。
順調だった楽しい時は崩れた。指導者が白血病再発で亡くなってしまった。
それを期に毎朝の太極拳から転向して、隣の広場で気功体操に参加していた。
今年の夏に、そのおじさんは脳を手術することになり入院した。
姿が見えなくなって2か月~3か月してから、両手に杖を持ち、リュックを背負って一歩一歩くその人を見かけ、「お帰り、よく戻れたね」とみんなで取り囲んだ。
日々歩く姿、顔つきに生気が出てきた。入院前は病気のせいか、気性があれて暴言をつぶやく時もあったが、人相も顔色も良くなり、歩く姿が日々元気になってゆくのを感じ取れた。
「毎日良くなってるね、無理しないでね」と声を掛ける。
この公園での太極拳との出会い、気功との出会いとそのお仲間との交流で寿命が延びた、体調が若返ったと私は感じている。
目黒の公園近くに転居して、仲間を手伝い、仲間に必要とされ、健康が増進され朝の運動で老後生活の質が上がり寿命が延びてたと私は思っている。
という私も10年前に大腸がんの術後体力をつけるために散歩したこの公園で太極拳と出会い9年。
気功へ転向して1年ですが、健康的に心身を維持出来ているのは、この目黒林試の森との出逢いのお陰だと思い、恵まれたことを有難い事だと思っている。高い費用でスポーツクラブに通う気はしないので、今後とも林試の森を活用させて頂き、寿命が延びる一人でありたいと思う。