胡蝶蘭の花言葉は、「幸福が飛んでくる」だそうです。
事務所には見た事の無い程の、立派な胡蝶蘭が、まさに幸福が舞い込んで来た風情です。
事業承継のお便りを発送した翌日から、お祝いの電報、御来社、祝い品の届け物の数々、
思いもよらぬ大反響で、社内では大喚声が飛び交う。
大勢の方からのご祝辞を頂き、有難いやら、嬉しいやらで、私は右往左往している。
23年前に私が1代目から引き継いだのは52歳の時だったが、こんな反響はなかった。
この、うねりの高さは何を意味するのだろうかと、驚きながら沢山の思いが、ぐるぐると
頭の中を駆け巡る。
期待されている、この時が来るのを今か今かと待っていた、これからどうなるのかな。
私が上手に引けるか、新社長が何時前に出られるか、社内外で沢山の思惑が有るのだろう。
55年会社に身を置き、見た事、聞いた事、言った事、言われた事、した事、された事、
その波乱万丈は短編小説が何冊か書ける位の出来事があった。
今心に有るのは良くここまでやってこれた。
そう思うと助けてくれた人達が沢山沢山頭に浮かぶ。
その人達に助けられ、教えを乞うて、贔屓にされ、今日までたどり着いた。
多くの人達の支援、応援が私を後押してくれて、転びながらも、今日まで生きられた。
その感謝と感動という、ご褒美を頂けていると思います。
私の持論は、苦労無くして成長なし、成長なくして存続なし、死ぬまで成長です。
今最高に充実した気持ちです。
承継する人が居ること自体が幸せな事と言われる事を実感しています。
事業承継という難題を、時間をかけ準備して、ようやくたどり着いたスタートライン。
これから1年目は並走、2年目は自立、3年目は自走してもらる、そんなペース配分で、
急がず着実に承継をして貰います。
なにも変わらない様でいて、静かに変化して、何時の間にか新芽が出て、若木が育ち
葉がしげる。そんなスムーズなリレーが出来る様に、今しばらく見守ります。
承継するなら自分が元気なうちと良く言われます。
その意味が良くわかります。沢山のエネルギーが必要です、その力の有るうちに
気力、体力、思考力、たっぷり充実している今のうちに。