桜が舞い散ると、そそとした花見月が遠慮がちに姿を現し、街路には皐の蕾がくびを出す。
紫陽花の葉も日増しに大きくなり、八重桜が色濃く私の出番と言うように存在感を示す。
追いつけ追いこせの様に、慌ただしく花の主役が変わっていく。
木々の若葉の成長も目覚しく、2~3日見ぬ間に空間の密度が濃くなる。凄い生命力である。
全ての木々が芽吹く春、人の心もうきうきとして活動的になるが、逆に気を病む人も出てくる。
太陽も春を告げる。急に東の窓から朝日が飛び込むようになった。夕方には西の窓からも
西日が攻めてくる感がした。
毎年4月に入ると突然、急いで時間が走りはじめるような気がする。
時に追いかけられて月日が進み、歳を重ねる。
それを決して嫌ではないと思うのは、健康で充実しているからだろうと思える。時間と心の
余裕を持てるようになったことがとてもうれしい。
今日は嵐の納まった午後から、お墓詣りに行き、両親に近況報告をして、良い休日となった。