2022-10 猛暑お見舞い申し上げます
今夏は、過去に例のない勢いの猛暑に見舞われ40度超えの記録は統計史上最多を更新しました。その異常気象は日本全国沖縄から北海道まで豪雨災害をもたらし、経済的にも精神的にも大変なダメージを与えています。あるデータによると2019年の豪雨台風災害で支払われた損害保険額は、1兆6,200億円となり東日本大震災によって支払われたとされる1兆3,061億円を上回る規模だそうです。
コロナ感染者が未だ増加傾向にあるにも拘わらず、その症状が軽度であることが要因なのか今年は3年ぶりに行動制限のない夏休みとなりました、人々は解放され第7波の感染者数は一層拡大しています。
ガソリン・電気・ガス料金はもとより、食品や生活必需品価格の高騰は留まる気配もなく、家計も会社も知恵を絞ってやりくりする自己防衛策を講じなければなりません。
安部元首相殺害のニュースは大変衝撃的でした。犯行に至った経緯が明らかになるにつれ、宗教団体の過大な負担が信者とその周囲にもたらす問題の根深さや選挙で得票数獲得を優先するあまりモラルを見失った政党・政治家の実態が暴かれる事となりました。果たしてそれが今後の教訓となり改善に繋がるのか、言い訳がましい説明や開き直りともとれる言動をみていると期待は薄れてしまいます。
ウクライナに侵攻するロシアの動向が導火線となり、中国と台湾の関係など繊細なバランスで保たれていた均衡が悪化していることも気掛りです。
2022-11 3度目の値上げを10月に控えて
この業界に携わって60年以上になりますが、これほどの短期間に大幅な値上げが繰返されるのは初めてです。一部のお客様からは、壁紙の上代を上げるべきとのご指摘がありましたが壁紙の総出荷数量の8割は上代設定のない量産壁紙が占めるという現実があります。
それに対する意見は様々で、出荷量の大多数を占める量産壁紙に上代を付けるか否かの論議に焦点を向けるメーカーもあれば、付加価値のある一般品壁紙の需要を拡大する方法論を考える事も必要とする見解もありブランドメーカ―各社の規模、業績、思惑が異なる為に方向性をまとめる調整はなかなか難しそうです。
目まぐるしい変化に対して何処の流通段階でも必死の対策を講じて対処しておりますが、何よりも内装仕上げ業界の価値を高めて、若い世代が興味を持って次の担い手として育つ業界にしなくてはなりません。労働人口はこの先減る一方です、厚生労働省が発表した人口動態統計によると2021年度日本の人口は約63万人減少したそうで、これは鳥取県や島根県の人口に相当するペースです。エネルギーや食料品の国内自給率の低さが日本の大きな課題ではありますが、それに加えて産業全体の労働力さえも自国で確保しきれない事態がすぐそこに迫っています。法規制も徐々に強化されます。就労時間も制限されることになりますから、その分単価を上げてゆく必要があります。その為にも質の高い仕事を提供して適正な利益を確保して参りましょう。
酷暑もあと一息の辛抱かと思います。年末へ向けた繁忙期を乗り切るため、お体を労わってお過ごし下さい。