残暑お見舞い申し上げます
記録的酷暑の中、ご無事であれば何よりでございます。
彼岸まであと少しの辛抱です、どうぞくれぐれもご自愛ください。
’18-4 価格改定最前線情報
7月末に価格改定のご案内を郵送にてお伝えしました。前回の値上は4年前の2014年6月でした。
値上はしたものの、お客様がそれを転嫁できずに吸収されたケースも多く成功ではありませんでした。
しかし、今回の値上は従来とは様相が全く違います…何が違うかといえば、各社の覚悟と行動と反響が
違います。「失敗は繰り返さない」「成功させないと事業が成り立たない」経済・商況が崖っぷちです。
【ブランドメーカー】
メーカー役員が先方の責任者へ直談判し、「そうですか…仕方ないですね。材料で15~20%
上がるとなると材工では幾らになるか?」と、困惑から容認の理解を示されている話も聞きく一方
で勝手な論理で川上での条件取り決めをするちぐはぐな姿勢が業界の足並みを乱してもいる。
【卸問屋】
仕入の高騰、経費の増大、良質なサービスを提供するための人材の確保、就労環境の改善…
それらを解決しないと経営がなり行かない危機感は各社一致しているが、価格見直しの申し入れ
は一律ではありません。このタイミングで告知を行わないのはライバル動向の様子見なのか不明
ですが、情報を止めるのはお客様に対して不親切極まりないのでは…とはいえ改定実施まで1ヶ
月を切っており、具体的な価格の提示を8月末~9月にかけて各社が順次行うこととなります。
【お客様】
「出入りの問屋からはまだ聞いていない、言ってこない、情報が無い」との声もある一方、
「聞いている、これから得意先へ交渉をしなくては…」「どう話を組み立てれば認めてくれるか…」と
の思案もあり、材料価格の値上に絡めて施工費やその他経費の増加分を加味した材工価格の
見直しを幾らにするか、いよいよ固めてゆくタイミングになってきました。
商売において、何よりも信用が一番大事と考えますが、価格も重要な生命線です。
相手からしてみれば同じ商品・サービスであれば、より安く買いたいという心理が働く事は理解も
出来ます。しかし、昔と今とはで状況があまりに違い過ぎます。情報が簡単に手に入ることもあっ
てか、要求されるサービスレベルは高まると共に、それに応える為に要する労力や経費も比例し
て増加するので、採算ギリギリではいずれ無理がたたって成り行かずに破綻となります。
神奈川県のある大手建売業者からは量産クロスの材工単価を幾らにするか相談したいと、主要下
請けに発信がありました。貴重な施工力を抱え込みたい意図もあるかもしれませんが、発注先の
事情を鑑みて先行して話し合いの場を頂けるのは、この上なくありがたい事です。弊社でも今後
の市場動向や各業者層の反応を情報として毎月発信できるよう、努力いたします。お客様におか
れましても、内容に見合った対価をいただく事で、心に余裕を持ちながら良い人財を確保し育て、
お得意先様に喜んで頂ける仕上がりを提供し続けてゆく事…これが未来への決め手になります。